Christian Journal

福音主義・キリスト教民主主義に立脚する日刊ブログ

キリスト教に牙を剥き始めた中共、沈黙する日本の教会

先週末の時事通信の記事によるとキリスト教徒への弾圧が強化されているという。

日本のキリスト教界は、安保関連法案にばかり非難声明を出していますが、本当は同じアジアのキリスト者として、このことにこそ「非難声明」を出すべきだと思うんです。そのことこそアジアに仕える日本の教会ではないでしょうか?むしろそうしなければ、数十年後に今を振り返って「自国政府の非難に執心し、隣国の独裁政権を利するような行動をし、アジアのキリスト者の悲痛な声に耳を傾けず、アジアの教会としてアジア人とともに歩もうとしなかった」と評価され、歴史に汚点を残してしまうのではないでしょうか?

中国のクリスチャンは政府公認の三自愛国教会や非公認の地下教会(家の教会)を合わせ、中国全土で1億人ほどおり、共産党員(約8700万人)を上回っていると推定されます。

記事によれば中共政府はキリスト教会の屋根の十字架を無理やり撤去し、それに抗議するクリスチャンを浙江省で、拘束したりしているようです。同省温州市の政府系サイトでは、人権派弁護士の張凱氏(昨年8月に既に逮捕)が十字架撤去に抗議するようクリスチャンを裏で唆し、扇動したと報道しているそうです。また、同氏が司法当局に迫られ「社会秩序を混乱させ、国家の安全に危害を与えた」として「懺悔」したとする見せしめ的な画像も流されたようです。

 中国では経済成長に伴って貧富の格差が拡大し、精神的な支えとしてキリスト教にかぎらず儒教や仏教などの宗教に帰依する人は増えていて、2013年にHNKスペシャルでも「激動中国、さまよえる人民のこころ」として放送されています。

浙江省キリスト教の伸長が目覚ましく、警戒を強めた浙江省の党指導部は2014年初め以降、抑圧政策を強め、「違法建築」の名目で地下教会のみならず、公認教会の十字架の撤去にまで着手しています。十字架が撤去された教会はこれまでに1000件に達しているようです。